BANANA FISH [コミック読んでみた。]
BANANA FISH 著者:吉田秋生 |
出版社 / 著者からの内容紹介
1985年、ストリートキッズのボス、アッシュはニューヨークのロウアー・イースト・サイドで、胸を射たれて瀕死の男から薬物サンプルを受け取った。男は「バナナフィッシュに会え…」と言い遺して息を引き取る。ベトナム戦争で出征した際、麻薬にやられて正気を失ったままの兄グリフィンの面倒をみていた彼は、兄が時々つぶやく「バナナフィッシュ」と同じことばを聞き、興味を抱いた。殺された男を追っていたのは暗黒街のボス、ディノ・ゴルツィネ。アッシュは男と最後に接触した者としてディノに疑われる。雑誌の取材でアッシュと出会った、カメラマン助手の英二も巻き込んで事件は思わぬ展開を見せ…。
これは後をひいた。
読み終わってからも、この話の世界にどっぷりつかってしまって
気がつくと、ぽ~~っとしちゃって。涙が出てくる。
精神的にやばかった。
名作って言われてるみたいだけど
確かにそうだと思う。
物語はアクション映画を見てるように テンポよく進んでいって、
もう一気!
主人公のアッシュはとても魅力的な少年。
強くて、頭がよくて、きれいで、殺人者。
でもってまっすぐで、頼りになるボス。
強い男の目から涙がツーと流れる絵は、じーーんときちゃいます。はい。
こんなに泣けた漫画は久しぶり。
っていうか、今まで読んだ漫画の中で一番泣けたかもしれない。
まいった。
<以下ネタバレ>
所々、死を暗示するような伏線があって(キリマンジェロの雪の豹の話など)
物語の最後に行くに従って、これはやばいぞ。って
「死なせないで!!!」って心で叫んだけど、やっぱ無理だった。
どうして死なすんだよ! って言いたくなる。
苦しくて切なくて哀しくて・・・どうしようもない。
でもさ、考えれば考えるほど、
そういう終わり方しかないんだろうな。って
どう考えても彼は死ぬんだもの。
彼は、死ぬことを恐れないし、
むしろ、死ぬことを望んでいる。
大切な者を守るためなら、自分が死んでもかまわない。
印象的だったのは、ユーシスがアッシュに銃を渡して 「君が撃つんだ。君自身の頭をね。」っていうところ。
そうでないと英二を殺すと。いうことをきいてくれるなら、もう二度と彼には手を出さないと。
迷いもなく自分の頭を撃つアッシュ。(実は弾が入ってなかったんだけど)
そこまでして英二を守りたいのかと、唖然とするユーシス。
なんかすごいよなあ。
けなげすぎる。
類まれなる運動能力と頭脳と強靭な精神力を持ってるのに、
実はぼろぼろに傷ついている。
彼は最後、幸せだったんだろうか。
ほんと切なすぎる。
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